療考会について療考会の歩みQ&A

2019年度 活動報告

2019年度は、以下のことに取り組みました。

❶ めばえ学園の指定管理者選定における公募撤回を求める活動 (2019年5月~8月)

■ 公募撤回を求め、所属する各園にて署名活動を実施しました。
■ めばえ学園保護者・請願紹介議員の方々(後記参照)・他の活動協力団体会員・療考会会員参加のもと、定期的に意見交換会や勉強会を開催しました。
■ 2019年8月15日、めばえ学園保護者による高島市長への陳情書提出の場に、会長他事務局メンバーが同席しました。
■ 2019年6月20日、めばえ学園保護者により福岡市に提出された請願「めばえ学園の指定管理者選定における公募撤回について」につき、2019年8月19日に行われた請願審査の場に、応援傍聴という形で多くの会員が参加しました。結果、当請願は継続審査となりました。
2019年9月、福岡市より、めばえ学園の現在の指定管理者である福岡市社会福祉事業団が引き続き指定管理者として選定されました。
上記の各活動が、「めばえ学園の指定管理者に変更なし。」という成果につながりました。

❷ 学習会開催 (2019年10月23日 あいあいセンターにて)

テーマ 『放課後等デイサービス 子供にあった事業所選びとは』
講 師 【東区エリア】 放課後等デイサービス あさひ・あさひ2号館
相談支援事業所 スマイル
 【博多区エリア】 ひだまりのおうち(医療的ケア児受け入れ事業所)
 【西区エリア】 放課後等デイサービス 療育支援エフ
 【早良区エリア】 放課後等デイサービス プレミアム

当日は約130名の会員の参加があり、質疑応答や個別相談なども活発に行われ、本テーマに関する会員の関心の高さが改めて感じられました。

 

❸ 講演会開催 (2020年1月15日 ふくふくプラザ1Fふくふくホールにて)

テーマ 『 息子よ。そのままで、いい。 』
~ 障害のある息子と歩んだ21年 父として、ジャーナリストとして ~
講 師 RKB毎日放送 報道局次長兼東京報道制作部長 神戸金史氏
当日は約100名の会員の参加があり、とても反響の大きな講演会となりました。
講師著書 『 障害を持つ息子へ ~息子よ。そのままで、いい。~ 』 の会場販売を行いました。

❹ ホームページの充実化

写真により掲載していた機関紙 『福岡市地域療育を考える会ニュース』 につき、バックナンバーを含めすべてPDFファイルによる掲載に切り替え、より読みやすく改善しました。学習会や講演会の様子などをより詳しく分かりやすく伝えられるよう、内容の充実化をはかりました。

❺ 南部療育センター設立に向けての活動

2019年9月、あゆみ学園を訪問し、老朽化の現状把握のため視察した後、再度市議を訪問し、今年度の政策要求に加えていただくよう依頼し、定期的に福岡市こども未来局に対し、南部療育センター設立についての進捗状況を確認しました。

2020年3月、福岡市により「福岡市南部地域療育環境整備基本構想(案)」が発表され、その中で、「令和2年度(2020年度)以降は,できるだけ早期の南部療育センター(仮称)開設に向けて(中略)検討を進めていく。」とされました。昨年度から当会が福岡市に訴え続けてきた要望に対し、大きな第一歩が踏み出されました。

❻ 日中一時支援事業に関する要望書作成

2018年度に実施した会員アンケート集計結果及び2019年度に実施した代表者会議グループディスカッションにおいて集めた会員の声をもとに、福岡市に対し、日中一時支援事業の改善を求める要望書を作成しました。福岡市からの回答を得るところまで至りませんでしたので、2020年度事務局の皆さまに本活動を引き継いでいただきます。

2020年度 活動方針

2020年度は、次の方針に基づき、活動を進めていきます。

1. 福岡市が早期開設を目指している南部療育センターについて、会員から広く意見を募り、通園する子どもたちにとってより良い療育環境が構築されるよう積極的に提案していきます。

2. 医療的ケア児・肢体不自由児を取り巻く療育環境の向上及び新たな環境(制度)について、引き続き検討します。(但し、新型コロナウイルス感染防止対策上、適宜方法を模索しながら進めていきたいと思います。)

3. 日中一時支援事業について、会員のニーズを取りまとめた要望書を提出し、それに対する福岡市からの回答をもとに、支援を必要としている家庭の子どもたちの受け入れ施設、受け入れ枠の拡大を目指します。

4. 2020年度は、オンライン会議等を採用し、また、機関紙療考会ニュース及びホームページ等のツールを有効に活用しながら、当会の活動に関する情報発信の充実を図ります。

会長コラム 『みんなの療考会』

今年度療考会の会長に就任して以来、『みんなの療考会』を強く意識しながら活動を進めてきました。
私自身、事務局メンバーになるまで、「療考会」が「福岡市地域療育を考える会」の略称であることすら知らずにいた人間なので、会員のみんなに、もっとこの会の活動に興味関心を持ってもらい、身近なものに感じてもらうにはどうしたらいいか?、みんなに役立つ情報をより多くより効率的に発信できないだろうか?との思いから、事務局・代表者のメンバー全員で何事も話し合いながら進めるようにしています。
今年度の活動は、めばえ学園の公募撤回請願署名活動から始まりました。あゆみ学園の老朽化の現状を調査しに行ったり、学習会講師を引き受けてくださった放課後等デイサービス事業所へ手分けして打ち合わせに行ったり、神戸金史氏の講演会の準備をしたり…。現在は、会則変更案作成や会計規則等の整備、日中一時についての要望書提出に向けての資料作成などを行っているところです。
私は、趣味「療考会」と言えるくらい、毎日なにかしらこの会に関することをしているのですが、本当に大変なのは事務局のメンバーで、業務のコアな部分・難しいことは全部他のメンバーにお願いしちゃっているので、負担になっているだろうな、といつも思っています。
今年度事務局の担当を決める協議の場で、幼い未就園児を抱っこしてバタバタしている私が、「会長やります!」と立候補した時には、「えっ、この人に任せて大丈夫かな・・・?」と、みんな不安に感じていたのではないかと思います。
会長の仕事の中で、これはやった!、と自信をもって言えるのは、会議のレジュメと議事録を作成したこと、あとは対外的な場で「会長です。」と挨拶したことくらいしかありません。代表者のみんなにも、助けてもらうことばかりでした。
療考会の活動に会長として携わるようになってから、物理的にはかなり負担がかかりましたが、精神的にはずいぶんと楽になった気がします。学習会や講演会の前には、緊張して夢をみたりもしました。でも一人で悩むことはありませんでした。療考会では良い思い出ばかりです。
みんなに助けてもらったり、優しくしてもらったりしたことを、今度は私が周りの人にしていけたらいいな、と思っています。人に優しくされたら今度は誰かに優しくしたくなるものなんですね。子供たちが優しい社会で生きられますように・・・。 優しさは連鎖すると信じています。

2020年3月
2019年度会長 横山奈津美